猫が地震の前に異常行動をしたという報告が猫を飼っている飼い主さんからよくあります。
猫は地震が起こる前に異常行動をするのはなぜなのでしょう。
異常行動にはどのような行動が見られるでしょう。
地震の前の猫の異常行動は怪我や体調不良の原因になってしまうこともあるため注意が必要です。
そこで今回は、地震が起こる前に猫が見せる異常行動の原因について、また異常行動はどのようなものがみられるのか、怪我や体調不良についての危険性と、そんな時に飼い主さんが行うべき対処法と対策方法についてご紹介していきます。
地震の前に猫が見せる異常行動は?どんな様子を見せる?

では地震の前に猫ちゃんたちが見せる異常行動にはどのような行動が見られるのでしょうか。
異常に鳴く
まずは普段にはないくらい異常に鳴くという行動が見られます。
またこの鳴き声は普段の鳴き声とは全く違う鳴き方で、初めて聞くような声を出すこともあります。
ソワソワと歩き回る
普段よりもソワソワとしていて、異常に歩き回ったり走り回ったりすることもあります。
実際、地震の前に猫に万歩計を付ける研究実験では、地震の前に400歩~500歩ほど歩数が増えたという結果もあります。
普段は座ってゆっくりとしている時間があるのにも関わらず、地震の前は異常に歩き回り座ってゆっくりとすることがなくなる場合もあります。
異常に外に出たがる
窓のそばや玄関の前で「出たい出たい!」鳴いてとアピールすることがあります。
また、隙あらば外に出ようと、飼い主さんが窓や玄関の扉を開けた瞬間に飛び出そうとしてしまうこともあります。
飼い主さんに攻撃的になる
普段は飼い主さんに懐いていて、噛んだり引っ掻いたりしない子が、地震の前の異常行動として、急に攻撃的になってしまうことがあります。
隠れて出てこない
自分のゲージの中や、家の家具の隙間、押し入れの中などに隠れて出てこなくなってしまうという行動を見せることもあります。
高いところに登ろうとする
キャットタワーや自宅の家具の高い場所などに登ろうとしたり、登って全く降りてこないということがあります。
これらの異常行動は、地震が実際に起こる1週間前から見せる子もいれば、一日前、直前の子も居ます。
地震の前の猫の異常行動による怪我や死亡のリスク

地震の前の異常行動が原因で猫が怪我や死亡してしまうリスクがあります。
屋外に飛び出してしまい事故に
異常行動で外に出たがっている猫が、隙を見て玄関や窓から逃げ出してしまうことがあります。
逃げ出したあとに、道路で車と衝突してしまったり、川に転落してしまったり、迷子になってしまうことがあります。
また迷子になったまま地震が来てしまい、再会を果たせなくなってしまうこともあるのです。
家具の転倒や家具への衝突で起こる怪我
普段は登るようなことがない場所や隠れることがない場所などに登ったり隠れてしまうことで、家具や重い荷物が倒れたり落ちたりしてしまい、猫が怪我をしてしまうことがあります。
また異常行動で隠れてしまったまま地震が来て、普段は倒れることがないような家具が倒れてしまい怪我をしたり死亡してしまうということもあるのです。
普段登ることがない場所に登ってしまい転落してしまったり、異常行動で走り回っている時に床で滑ってしまい家具にそのまま衝突してしまうということもあります。
猫は地震を察知しているの?

猫は地震を察知しているから地震を怖がり異常行動を見せるのでしょうか。
電磁波の変化を察知することが出来る
猫が地震の前に異常行動をする原因として、地震が起こる前の電磁波の変化を察知することができるため、地震を予知することができると言われています。
地盤の音や動きを察知している
地震が起こる際、地盤が動く低周波の音や地盤の動きを感じ、異常行動をすると言われています。人間には聞こえないような音や微細な揺れを感じているのですね。
地震の前に見せる猫の異常行動への対処法は?

では地震が起こる前に猫が異常行動を見せている場合、飼い主さんがするべき対処法についてです。
近くに呼んで落ち着かせる
猫ちゃんを飼い主さんの近くに呼び、撫でたり抱っこをしたりスキンシップをすることで落ち着かせてあげましょう。
普段通り名前を呼び話しかけながらスキンシップをとるとよいですね。
異常行動で飼い主さんに攻撃的になってしまったり、嫌がってしまっているときは、無理に触れたり抱き寄せたりはせず猫の傍に居て声をかける程度で良いです。
ケージやクレートで過ごさせる
異常行動により、ソワソワとしていたり、普段とは違う様子を見せるようなときは、ケージやクレートの中で過ごさせてあげるのもよいです。
慣れたケージやクレートの中に居ることで、落ち着いてくれることがあります。
猫の異常行動が起きた時のために飼い主さんが行うべき対策!

地震の前に猫が見せる異常行動の中に最も気をつけなければいけないことが2つあります。
【家具や荷物による怪我】と【脱走による事故や迷子】です。
家具や荷物、床の対策
猫が地震を察知し異常行動をした時や、実際に地震が起きた際、家具や荷物が原因で怪我をしてしまうということがないように対策をしておく必要があります。
家具は地震で揺れ動いたり、倒れてきたりしてしまわないように、しっかりと固定しておくようにしておきましょう。
また、大きな荷物や重いものを高いところに置かないようにすることも大切です。
他にも猫がパニックになってしまい走り回ってしまった時に、床で滑り家具にそのまま衝突しまい怪我をしないように、滑り止めワックスを塗ったり、カーペットやマットを敷いて対策しましょう。
脱走による事故や迷子への対策
猫は怖いと感じた場所から逃れようとする習性があります。
地震を察知し怖いと感じ、自宅からどこかへ逃げようと外に出たがる様子を見せたり、ちょっとした隙に脱走してしまうのです。
猫は一度怖いと感じた場所には戻らないという習性もあるので、地震の前の異常行動でどこかに脱走してしまったら、二度と戻って来てくれないこともあります。
そこで玄関や窓に脱走防止のためのゲートや柵をつけ、脱走してしまわないように対策することが大切です。
また、万が一脱走してしまい迷子になってしまった時のために
という対策をしておきましょう。
地震の前に異常行動をした猫へのアフターケアを忘れずに

地震の前に異常行動をし、実際に地震が来て怖い思い、不安な気持ち、驚いたりストレスを感じた猫ちゃんへのアフターケアをしっかりとしてあげましょう。
強い不安や恐怖、ストレスで体調不良が起きてしまうこともあります。
怪我の有無を確認
まず怪我の有無を確認することが大切です。
地震の揺れの中や避難行動をしている時に、怪我をしてしまっているということがあります。
元気そうな場合でも、よく見たら怪我をしていたということがあるので全身くまなく確認してください。
身体だけではなく口の中の確認も忘れずに行いましょう。
体調の確認
恐怖や不安やストレスで体調不良になってしまっていることがあります。
ご飯とお水をいつも通り食べたり飲んだりしてくれているか食欲の有無をよく見てあげるとよいです。
またうんちやおしっこに異常が出る場合があります。
しっかりと確認しましょう。
下痢や嘔吐や食欲不振などが起き、しばらく様子を見ても改善しない場合は、動物病院に受診してください。
災害中でかかりつけの動物病院が受診できない場合は、負傷動物救護所などが開設されるので、利用することをおすすめします。
負傷動物救護所が地域によって開設されたりされていなかったりという場合があるので、事前に自分の地域の防災情報を確認しておきましょう。
ストレスの発散をさせてあげる
ストレスを感じている、溜め込んでしまっている時は以下の様な様子を見せます。
このように普段は見せない様子を見せているときはストレスを感じてしまっています。
時には飼い主さんに攻撃的になってしまうこともあります。
などをしてストレスを発散させてあげましょう。
地震の後で、避難生活中などには難しい場合もありますが、できる限り発散させてあげることを意識し対応してあげたいですね。
まとめ

いかがでしたでしょう。
猫ちゃんは地震を人間よりも早く察知し、異常行動を見せることがあります。
異常行動を見せたときは、できるだけ安心させて行動が収まるようにしてあげましょう。
異常行動をしたときの怪我や脱走には十分に注意が必要です。しっかりと対策しておきたいですね。
また異常行動を見せた猫ちゃんが実際に地震も経験し、恐怖や不安やストレスがかなりかかってしまっているので、しっかりとケアをしてあげましょう。
コメント